様々な研究分野で活用されるAC シリーズの測定実例をご紹介します。
未来を創る皆様の研究にも、ぜひ、お役立てください。
リードフレームの洗浄工程の管理
リードフレームの洗浄工程では、多くの洗浄槽が使われています。しかし、多くの場合、洗浄度の基準が曖昧であり、過剰な洗浄が行われています。
過剰な洗浄は、過剰設備とそのランニングコストによる無駄な費用が必要となり、洗浄排水による環境汚染を招きます。
ACシリーズを用いて洗浄工程の見直しを行ったところ、過剰な洗浄槽がかなりあることがわかり、ACシリーズの定価の数十倍のコストを削減できた例もあるようです。
Fig.1 ICの構造
IC(集積回路)はチップとリードフレームとから形成されます。
Fig.2 リードフレーム
リードフレームは以下の工程で作られます。
Fig.3 リードフレームの生産工程
打ち抜き加工において加工油が用いられます。この加工油が残るとめっき行程で不良が発生します。そこで加工油の洗浄を行います。しかし、従来はこの洗浄の基準がなかったために不良品が出ないように過剰洗浄が行われていました。
ACの測定データは、Fig.4のように、表面が汚れたものは傾きが小さく、表面がきれいな物は傾きが大きくなります。つまり、表面汚染状態を傾きとして数値管理することができます。
Fig.4 リードフレームの測定結果
あるメーカーでは洗浄状態を数値管理することにより、過剰洗浄、すなわち、余分な洗浄液や余分な洗浄槽を削減に成功しました。